2012年10月08日

思考力を身につけることはできるのか? (1/4)

思考力、論理力(ロジカルシンキング)、整理術等、考える力を身につけるための本は多いです。
ですが、これらの本を読んで理解し実践できる人間は、概ね最低限の能力を有している場合が多く、最低限の能力を有していない方は、これらの本を読んでもさっぱり実践できないことが多いと思います。

本に記載されていることが間違っているわけではありませんが、できない場合は、「なぜできないのか」、「できるようにするには」の実践がないことも大きな障壁でしょう。通常はこのような本には、「こうすればいい」が書かれていますが、それを実践できるなら実践できています。つまり、最低限の能力として形容した能力(よく地頭とも言われますが)がなければ実践できず、ある人は本を読んでも実は知らず知らずに実践できていることも多く、理論を得られますが、実際はほんの少しの向上にしかならないことが多いです。


問題なのは、その最低限の能力を有していない場合です。


彼らはそもそも、考えるということをしていないのです。最低限の能力とは、考えられる力ではなく、考える力でもなく、考えるという行為ができるかどうかです。その結果答えが出る/出ない以前に、考えると言う行為ができない人は、たった少しの意味不明なものがあると、全てが意味不明に連鎖的に陥ります。そして、分かっている部分から少しでも読み取ろうという意識さえなくなり、完全に放棄します。その結果、何が分からないか分からないという状況になります。

彼らは少しでも理解できないものがあっただけで、全てを理解できないものとし、少しでも理解しようという気持ちさえなくなるのです。そんな彼らは「全て自分が分かる言葉に置き換えてほしい」という、自分の能力がどの程度かも表現せず、ただただ自分のレベルに合わせるように要求をはじめ、最悪の場合、最終的にはその要求を満たさない相手が悪い、理解させようとしていないというように考えはじめます。
そして理解しようという気持ちは何もなくなり、放り出してしまいます。

最低限の能力と言いましたが、能力以前の単純に心構えの問題ともいえます。
考える力がある人間は理解できない部分を無視して理解できたところだけを読むか、理解できたところや前後の文脈から何とか理解できない部分を推し量ったり、補間しようとします。その結果、100点はとれなくても十分な合格点にその場で至るケースが多いです。合格点には至らなくてもある程度の情報を得たり、後から十分情報を補間できます。つまり、理解することを諦めていないのです。

単純に理解を諦めている節が多いのは事実に考えます。長時間考えているように見えますが、実際は眺めて単に答えが実は隠れていないか、観察や調査、整理、推測ではなく、そのものずばり、答えそのものを表面的に探しています。結果なければ、それ以上の観察や調査、推測を行うことなく、断片的に理解したこともまとめず、「全て理解できない」よって「分からない」に至ります。この全て理解できない状態を、分からないと形容するがゆえに、思考力がない、論理力がない、整理できない、考えられないに結び付けられて能力が判断されます。

先にあげた書籍は、この理解を諦めない人のために書かれた本です。
その理解できる部分から理解できない部分を理解できた状態にするための手法が紹介されています。そのために、どのように観察するのか、どのように調査するのか、何をどのような方法で分類・整理するのか、どうやって理解できない部分を推測したら良いか、その方法が記述されているのです。つまり今まで合格点にならなかった「理解できなかった個所」を、あらゆる方法論を用いて合格点になる推測等の結果「理解できた個所」にするための所作と心構えに近いことが書かれています。その前提はやはり諦めない人間です。そして、その所作と心構えをある程度持った人(これが最低限の能力があると形容されたもの)が読むために、さらに能力向上につながります。なぜなら、自分に足りないものを本から推測等ができるからです。その所作と心構えを持たない人は、どんなに読んでも何も得られません。おそらくその本を読んでも、理解も共感も何もないため、結局自分には理解できないとなります。最後には自分に足りないものを推測することもなく、本を閉じるでしょう。

結果、思考力は身に付かない人には身に付かないまま、鍛えられないままとなってしまいます。ですが、思考力というが身に付かないというのは本を読む、上記のような忍耐力みたいなものがあるかどうか、それ以前のように考えられます。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/58963452
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック